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SHOUのインスペクションのご案内

インスペクションという言葉はまだ馴染みがない方も多いと思いますが、米国や英国はすでにシステムが構築されています。日本はやっと国交省が既存住宅インスペクションガイドライン検討会を設置し検討を重ねてきています。(荻原はこの委員会の委員)2013年度に策定されます。

さて、このインスペクションとは具体的にどのようなことでしょうか?先ずは実態からみてみましょう。貴方が中古物件を購入しようとしています。目的があって中古物件を探しているのです。その目的が例えば保育園設立だとします。予算的に土地と新築ではイメージしている規模は無理だと判断し、中古物件付土地建物を探しているとします。
日当たりOK・リフォームも含めた予算OK・駅も近い・住宅が多いと保育園には適当な物件が見つかりました。不動産屋さんには保育園をするための物件を探していると伝えてある。その中での物件。以前は1・2階は病院、3・4階は自宅として建てた建物でした。階段も2つあり、避難もOK・構造も鉄筋コンクリート造で耐火建築でもあり、火にも強くOK。物件は申し分ないと判断しました。

この物件ならば1〜3階まで保育園として利用すれば収支計算は合うと考えて、銀行の融資もOKとなったので、売買契約を実行しました。

次はリフォーム工事です。ちょっと知り合いの業者に依頼して、要望を簡単なメモや口頭で伝えたが図面作成はされないが、お付合いが長いので、単価一式の見積書だけだが、一千数百万円の依頼をした。工事請負契約書は特にない。

待ちに待った工事が終了し、驚いた。リフォームは言ったことがされていない、床が寒くて子供が冷たがる。など不満が続出、開園までには工事も全てが終わらない。まあ、何とか開園に漕ぎ着けた。

数か月経つと消防署の担当者が建物の避難確認検査に来た。外階段の避難階段が消防法に抵触して是正指導を受ける。また、「行政の建築指導課に行って、建築的に問題がないか?確認するように」とのアドバイスの通り指導課へ出向くと「用途変更の届け出が必要。その他の法適合確認も必要」と言われる。「貴方じゃ分からないだろうから、一級建築士に依頼して建物を見てもらって報告して」とアドバイスを受ける。順風満帆な船出の筈だったが・・・。

この構図からは買主は被害者のように見えますね。では、時間を戻してみましょう。どこで、何を間違ったのでしょう?

◇不動産業者は物件を紹介するだけ。

不動産取引では【現状有姿】という伝家の宝刀があります。隠れた瑕疵は瑕疵担保責任にて売主に責任が有りますが、目で見える、触れる、隠れていない現状のあるがままの姿は見ているのですから、「保育園目的は伝えている」と言っても、買主は階段の幅も高さも寸法を測らなくても見て、確認しているので、買主が現状を承知で購入したことになります。そのつもりは無くても・・。

◇施工業者は施工をするだけ。

設計施工一貫の業者もいますが、リフォーム専門業者は通常は建築士がいない場合も多く、建築基準法の法適合の確認なんかしません。施工業者の業務は請負った工事を終わらせるのが業務です。今回の問題は建築士がいないので設計図面がないのです。見積もりはその図面から積算するものですが、それがないということは絵空事の見積もりであるということになります。ですから、どこまで依頼したのか?何を依頼したのか?曖昧なままの口約束の契約となりました。

そのつもりは無くても・・。

◇建築設計事務所の一級建築士が何故不在なのか?

ここまでのことを整理します。不動産業者からすると、彼らの仕事は物件を仲介する事です。そして、仲介手数料を取ることが目的です。もし、ここに良心的な建築士がいるとして、この建物をインスペクションしたとしましょう。「この物件は建築基準法に照らして法適合としては二方向避難の適合した階段ではない。3階の用途が変わるので用途変更が必要であり、構造計算からやり直さなければならない。耐震補強工事が必要に成可能性があり、費用も増える物件である。」と答えるでしょう。そうすると、この物件は諦めて他の物件を探すことになります。建築士がインスペクションして、それにこたえる物件は少なくなるかもしれません。しかし、購入者の購入後に負担は減るはずです。不動産業者は収入のチャンスを逃すことになります。

リフォーム専門業者からすると、設計図面を客観的に描かれるし、法適合を持ち出すので「いいですよ。大丈夫ですよ。何でもやりますよ。」という理由にはいきません。また、複数業者の相見積もりをすることになり、適当な見積もりを出せなくなります。施工業者も建築設計事務所が入るのは彼らの仕事のどんぶり勘定的利益を阻害されるので、入れたくはないのです。

結論からすると、不動産業者も施工業者も建築設計事務所の建築士を入れたくはないのです。彼らからは永遠的に建築設計事務所の話はでないでしょう。

では、買主はどうすればいいのか?答えは明らかですね。買主自ら建築設計事務所の建築士に設計を依頼することです。買主が自分の利益を守り、安全安心な中古物件を手にするには建築士のインスペクションが重要であることが、分かりましたね。

◇インスペクションは何をするのか?

人間で例えると、私たちは健康を維持する為に人間ドックに入りますね。そして、一般健康診断のレントゲン検査・聴覚検査・視力検査・尿検査・便検査・血液検査・心電図検査・医者の聴診器や触診検査などを行います。結果が悪ければ、更に精密検査の内視鏡検査・超音波検査・CTスキャン検査・MRCP検査などを行い原因を究明します。

建物も同じです。人的被害により建築基準法の基準を下回る施工・設計による瑕疵・欠陥により漏水・結露の発生。その継続は腐食・錆・劣化という状況が重なり建築の寿命を短くします。また、法適合しないリフォームは構造的欠陥になっていることが多々あります。自然被害では台風・地震・シロアリなどにより劣化・風化・亀裂の増大により雨水漏水など深刻な事態に及ぶこともあります。こんな人間に関わった疲れた建築はどんなダメージがあるでしょう。それをインスペクションで検査診断し、悪い部位を是正することが大きな目的なのです。インスペクションとは健全な独立した建築設計事務所の建築士が客観的に調査診断し、苦しんでいる建築に愛を持って対処し、適切な処置をし、その後の建築の余生を明るいものにする行為なのです。

◇SHOUのインスペクションとは?
建物の床の傾きを確認しているところ。これで、床だけの傾きなのか?建物全体の傾き(不同沈下)なのかを判断する。 ミラーやファイバースコープなどにより、壁内部よ土台の状況を確認しているところ。腐食・施工状況などを確認する。
外壁のほとんどが漏水により柱・土台・間柱・構造用合板が腐食し、侵されている。原因としては当時の外壁新工法が難しい工法であったことと、
施工能力がそれに追随できなかったことである。
含水率計により木材の水分を確認しているところ。
当社が使用している調査用機器。水平レベルを確認する簡易なものから精密機器まで揃えて、状況により使う道具を持参する。水平・垂直確認・コンクリート強度確認シュミットハンマー・照度計・壁の中を見るファイバースコープ・鉄筋探査機・振動計・騒音計・温度計・風速計など多くの機器を所有している。(事務所にて)
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